メニューブックに載せるメニューは、その店の思想も反映しています。中には採算を度外視して掲載することもあるでしょう。確かにその種のメニューは、人気が無かったり、原価が高かったり、調理に手間が掛かったりすることも少なくありません。

しかし、オーナーや調理師の想いが込められたメニューは、ある日を境にヒットする可能性を秘めています。これは単なる綺麗事ではなく、過去のデータにも裏付けられた事実であるため、実践されるのもよいでしょう。

メニューブックを作成する上で心得るべきポイントは、他にもたくさんあります。例えば、メニューブックの提供相手として常連客を想定しないことなどが挙げられます。メニューブックを吟味する客の中に常連客がほとんどいないという事実は、忘れられがちです。初めて来店した客は、注文をスムーズに済ませられないことを恐れます。恥をかきたくないという心理が働くからです。ですからメニューブックは、そうした客の思惑に応えるものでなければなりません。迷わせないことはもとより、お薦めメニューを注文してもらえるか、そのメニューを提供すれば何を体験してもらえるのかも、よく考える必要があります。それらを踏まえたメニューブック作りが、客のリピート率や口コミに大きく反映され、延いては売上に繋がることは否定できません。

表紙に気を遣うことも大切でしょう。表紙は、客がわざわざ手に取って開かなくても、目に入るものです。従って、表紙に店のコンセプトを掲載することをお勧めします。コンセプトのような大袈裟なものでなくとも、何らかのメッセージは添えておくべきでしょう。ロゴだけではアピール機会を逸することになります。